ゼルダの伝説シリーズ公式年表の概略図は『時のオカリナ』の結末を起点に時間軸が3つあります。
(「勇者敗北」「子供リンク勝利」「大人リンク勝利」)に分岐します。
ただし『ブレス オブ ザ ワイルド』以降の作品は特定の分岐に属さない未来の物語とされています。
ゼルダシリーズの物語は発売順ではなく公式の「ハイラル史」時系列で見ると複雑に分岐しています。古代の伝説を描く共通の時代(『時のオカリナ』まで)を経て、リンクがガノンドロフに勝利した場合は子供時代と大人時代の2つの未来に、敗北した場合は**「勇者敗北」ルートという別の未来に分かれます。以下、シリーズ全タイトル(ファミコンの初代~最新作まで)を公式時系列順**にまとめ、各作品の発売年・対応ハード、物語の概要、公式年表での位置づけ(どの時間軸か)、他作品とのつながり(続編・前日譚・並行世界など)を解説します。
共通の時代(時系列の起点)
- ゼルダの伝説 スカイウォードソード (2011年, Wii) – **物語年代最古の作品。**はるか古代、天空に浮かぶ島「スカイロフト」に暮らす騎士見習いの青年リンクが、幼なじみのゼルダを救うため地上世界へ旅立ち、邪悪なる存在と戦い「マスターソード」を創生する伝説が描かれてます。公式年表で全シリーズの起点となるエピソードです。
- ゼルダの伝説 ふしぎのぼうし (2004年, GBA) – 小さな妖精種族ピッコルの伝説と「ピッコルの剣」に纏わる物語。魔人グフーの封印が解けて石化されたゼルダ姫を救うため、少年リンクが相棒の不思議な帽子エゼロと共にピッコルの里を目指す。公式時系列ではスカイウォードソードに続く年代に位置します。
- ゼルダの伝説 4つの剣 (2003年, GBA) – シリーズ初のマルチプレイ対応タイトル。風の魔人グフーが復活しゼルダ姫が攫われてしまう。リンクは伝説のフォーソードを抜いて4人に分身し、4人協力で魔人に挑む物語。時系列上は『ふしぎのぼうし』の後日談にあたり、後の「4つの剣+」へと繋がる前史となります。
- ゼルダの伝説 時のオカリナ (1998年, N64) – 時系列の転換点となる名作。森の少年リンクが悪しき野望を抱くガノンドロフを阻止するため時の神殿を巡る冒険に出る。時の扉を開き7年後の未来に渡ったリンクは勇者として魔王ガノンドロフに挑む。エンディングでのリンクの運命によってこの後の歴史が3つに分岐します。(※子供時代に戻った世界、大人時代の未来、そして敗北した世界)。
勇者リンク敗北ルート(※『時オカ』でリンクが敗れた世界)
- ゼルダの伝説 神々のトライフォース (1991年, SFC) – 『時のオカリナ』でリンクが敗北し封印されたガノンドロフ=魔王ガノンが聖地の力を手中に収めた世界の物語。ハイラル王国で聖地への入口を巡る封印戦争が起こり、その後、王国は衰退期を迎える。主人公リンクは魔法使いアグニムに囚われたゼルダ姫を救い、闇の世界(かつての聖地)でガノンを討伐する冒険に挑む。公式年表では「勇者敗北」分岐後の最初の作品であり、以降この世界線が続く。
- ゼルダの伝説 夢をみる島 (1993年, GB) – 『神々のトライフォース』のリンクが活躍した後の物語。旅の帰途、嵐で海難事故に遭ったリンクは不思議な島コホリントに流れ着く。島から脱出するには眠れる神「風の魚」を目覚めさせねばならず、リンクは島に隠された八つの楽器を集める冒険を繰り広げる。公式年表では**『神トラ』直後に位置する続編。
- ゼルダの伝説 ふしぎの木の実(時空の章/大地の章) (2001年, GBC) – 異世界ホロドラムとラブレンヌを舞台にした2部作。トライフォースに導かれ旅立った新たな勇者リンクが、それぞれ四季と時を司る巫女ディンとネールを魔神官から救い出す物語。2作は連動しており、最終的に闇の双子魔神ツインローバがガノン復活を企む。公式時系列では『夢をみる島』の後年に位置し、リンクも別人との設定に改められた。
- ゼルダの伝説 神々のトライフォース2 (2013年, 3DS) – 『神トラ』と同じハイラルが舞台の完全新作。鍛冶屋の弟子リンクが、絵画の中に賢者の子孫たちを封印する邪悪な司祭ユガを追って異世界「ロウラル」に渡り、ロウラルの姫《ヒルダ》や謎の商人ラヴィオと出会う。リンクは壁画化の能力を駆使し、ロウラルで復活したガノンに立ち向かう。公式年表では『ふしぎの木の実』に続く作品で、時代的には『神トラ』の遠い未来にあたる。
- ゼルダの伝説 トライフォース3銃士 (2015年, 3DS) – 『神トラ2』の英雄リンク(※同一人物)が活躍した後、隣国ドレースを訪れたという設定の協力プレイ型アクション。オシャレ好きのフリル姫が魔女の呪いで全身タイツ姿にされてしまい、リンクを含む3人の若者が勇者候補に選ばれる。3人はそれぞれ異なる能力の服を着こなし力を合わせて魔女討伐に挑む。公式年表では『神トラ2』の後日談に位置づけられる。
- ゼルダの伝説 知恵のかりもの (2024年, Switch) – **ゼルダ姫が主人公として旅する異色作。**魔王ガノンとの戦いで勇者リンクが謎の裂け目に飲まれて行方不明となり、各地に生じた「神隠しの裂け目」によってハイラル王や民までもが次々と消失してしまう。ゼルダ姫はひとり残された王国を巡り、民とリンクを救う冒険に出る物語。公式年表では『トライフォース3銃士』に続く位置づけで、この後ハイラル王国は衰退期を迎える(初代『ゼルダ』へと続く)。
- ゼルダの伝説 (1986年, ファミコン(ディスクシステム)) – シリーズ第1作。衰退したハイラルの小王国を舞台に、再臨した魔王ガノンが「力のトライフォース」を強奪し侵略を開始する。ゼルダ姫はもう一つの聖三角「知恵のトライフォース」を8つに砕いて隠すが捕らわれてしまう。勇者リンクは老女インパの導きで知恵のトライフォースを各地から集め、デスマウンテンでガノン討伐に挑む。公式年表では『知恵のかりもの』後、ハイラル滅亡の時代にあたる。
- リンクの冒険 (1987年, ファミコン(ディスクシステム)) – 初代『ゼルダの伝説』の直接の続編。ガノン撃破から6年後、16歳になったリンクの手にトライフォースの紋章が浮かび上がる。古の予言に従いリンクは「勇気のトライフォース」を探す旅に出ることに。復活を目論むガノンの手下が各地で暗躍する中、リンクは眠りについたままの初代ゼルダ姫を目覚めさせるべく、大迷宮に封じられた勇気のトライフォースを目指す。
勇者リンク勝利ルート(子供時代の世界)
- ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 (2000年, N64) – 『時のオカリナ』で子供時代に戻ったリンク(※記憶保持)は故郷を旅立ち、大いなる災厄に瀕した異世界タルミナに迷い込む。いたずら妖精とともにスタルキッドとどくろキッドが落月による世界滅亡を企てていることを知り、リンクは不思議な仮面の力を使って3日間を繰り返しながら奔走する。公式年表では「子供リンク時代」ルートの第一作で、物語は前作から続く直接の続編にあたる(世界観はハイラルの外)。
- ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス (2006年, ゲームキューブ/Wii) – 『ムジュラの仮面』から数百年後、平和なトアル村の青年リンクが故郷の子供たちと共に魔物に攫われてしまう。リンクは謎の<ruby>影<rt>かげ</rt></ruby>の領域に呑まれ狼の姿へと変えられるが、影の住人ミドナと出会い力を合わせてハイラル全土の異変に立ち向かう。やがて影の支配者ゼンタ(ザント)や復活したガノンドロフとの闘いに発展する壮大な物語。公式年表では子供時代ルートの後継作で、時系列的にこの後に『4つの剣+』が続く。
- ゼルダの伝説 4つの剣+ (4つの剣 アドベンチャー) (2004年, ゲームキューブ) – 『4つの剣』の遠い未来、ハイラルが再び魔人グフーの邪気に覆われる。影の分身がゼルダ姫と6人の巫女を拉致したため、リンクは封印されていたフォーソードを再び引き抜き4人に分身して冒険に出る。最終的にグフーのみならずガノンドロフも関わる展開となり、子供時代(勝利)ルートの締めくくりとなる物語とされる。※ゲームシステムは『4つの剣』を踏襲した協力プレイ型。
勇者リンク勝利ルート(大人時代の世界)
- ゼルダの伝説 風のタクト (2002年, ゲームキューブ) – 『時のオカリナ』で未来に残された世界が舞台。ハイラルは大洪水に沈み、人々は海上の島々で暮らしている。そんな中、魔王ガノンドロフが復活し、海賊の少女テトラやリンクの妹アリルを含む娘たちの誘拐事件が発生。少年リンクは伝説の勇者に倣い緑衣をまとい、テトラ達と大海原を冒険して神の力を集め、水没したハイラルでガノンドロフとの決戦に挑む。公式年表で「大人リンク時代」ルートの第一作で、トライフォースをめぐる新章の始まりとなる。
- ゼルダの伝説 夢幻の砂時計 (2007年, ニンテンドーDS) – 『風のタクト』直後の直接的な続編。新天地を求めて海へ旅立ったテトラ海賊団とリンクだったが、旅の途中で現れた幽霊船にテトラが連れ去られてしまう。リンクは助けようとして海に投げ出され、小さな島に流れ着く。彼は船乗りシエラや船長ラインバックと協力し、航海用具「時の砂時計」の力を借りながら霧深い海域で幽霊船を追跡する冒険へ出る。
- ゼルダの伝説 大地の汽笛 (2009年, ニンテンドーDS) – 『夢幻の砂時計』から約100年後、テトラの子孫たちが興した新生ハイラル王国が舞台。見習い機関士リンクとハイラル王女ゼルダは、各地で鉄道のレールが消失する怪現象に立ち向かう。しかし魔物の陰謀でゼルダ姫は肉体を奪われ魂だけの姿になってしまう。リンクは亡霊の従者らと機関車「神の汽車」に乗り、賢者の力を集めて封印が弱まった魔王マラドースの復活を阻止する旅に出る。公式年表で大人時代ルートの掉尾を飾る作品。
(時系列不明)ブレス オブ ザ ワイルドと続編
- ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド (2017年, Switch/Wii U) – シリーズの常識を一新したオープンワールド作品。滅亡したハイラル王国で、リンクは100年の眠りから目覚める。記憶を失った彼は各地を巡りながら失われた力を取り戻し、厄災ガノンに挑む決意を固める。本作は過去シリーズすべての未来に位置するとも言われる遥か後世の物語で、公式年表でも他の分岐とは別枠の「時代未確定」扱いとなっている。
- ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム (2023年, Switch) – 『ブレス オブ ザ ワイルド』の直接の続編。厄災ガノン討滅から数年後、ハイラル再建に努めていたリンクとゼルダは、地底遺跡で封印されていたミイラ状の魔王と遭遇する。突如大地が裂け城が浮上する大災厄「天泣」が発生し、ゼルダ姫は行方不明となる。リンクは右腕に宿った新たな力を手に、空島と地上が入り混じる広大な世界を舞台にゼルダ捜索と異変解明の旅に挑む。※本作も公式には前作と同じく時系列上の所属不明な物語だが、内容的に『ブレワイ』の続編であり直系のストーリーとなっている。
シリーズ作品一覧:時系列対応表
各作品を公式年表上の位置関係ごとに一覧表で整理します。
左列が「共通ルート」および『時のオカリナ』まで、以降は右の各列がそれぞれ「子供時代」「大人時代」「勇者敗北」ルートに対応し、最後に『ブレス オブ ザ ワイルド』シリーズを示しています。
| 共通の時代(一本化された世界) | 子供時代ルート(勇者勝利・過去) | 大人時代ルート(勇者勝利・未来) | 勇者敗北ルート | BoW時代(未分類) |
|---|---|---|---|---|
| スカイウォードソード (2011年 Wii) | ムジュラの仮面 (2000年 N64) | 風のタクト (2002年 GC) | 神々のトライフォース (1991年 SFC) | ブレス オブ ザ ワイルド (2017年 Switch) |
| ふしぎのぼうし (2004年 GBA) | トワイライトプリンセス (2006年 Wii/GC) | 夢幻の砂時計 (2007年 DS) | 夢をみる島 (1993年 GB) | ティアーズ オブ ザ キングダム (2023年 Switch) |
| 4つの剣 (2003年 GBA) | 4つの剣+ (2004年 GC) | 大地の汽笛 (2009年 DS) | 不思議の木の実(大地/時空) (2001年 GBC) | – |
| 時のオカリナ (1998年 N64) | – | – | 神々のトライフォース2 (2013年 3DS) | – |
| – | – | – | トライフォース3銃士 (2015年 3DS) | – |
| – | – | – | 知恵のかりもの (2024年 Switch) | – |
| – | – | – | ゼルダの伝説 (1986年 FC) | – |
| – | – | – | リンクの冒険 (1987年 FC) | – |
備考: 上記は主要シリーズ本編のみを掲載(「BSゼルダ」「ゼルダ無双」など派生作品は除外)。FC=ファミコン、GC=ゲームキューブ、SFC=スーパーファミコン、GB=ゲームボーイ、GBC=ゲームボーイカラー。
まとめ
各作品では独立した冒険が描かれますが、実はすべてが時代を超えて一つの壮大な歴史としてつながっていたんですね。
リンクの勇気ある冒険や魔王ガノンドロフとの戦いは、時代ごとに形を変えながら受け継がれていることが、調べて初めて知りました。
こうして公式時系列を振り返ってみると、シリーズ全体の物語構造の面白さを改めて感じますね。
もし興味が湧いたら、ゼルダシリーズを時系列順に遊んでみるのも面白いかもしれませんね。
時系列に沿って冒険を辿ることで、ハイラルの歴史を自分の手で体験し、新たな発見があるかもしれないですね。

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